カード現金化の法規制
クレジットカード現金化はネット上でも多くの意見があり、違法性がある、違法ではなく合法だ、などのようにさまざまな情報が飛び交っています。
しかし実際のところはクレジットカード現金化の何がどんな法律に触れていて違法なのか、どうして法規制がないのかなどはあまり詳しく知られていません。

クレジットカード現金化で問題視されているのは買い取り方式

問題の買い取り方式買い取り方式の現金化は違法性が高いと指摘されることが多く、また実際に過去には現金化業者が出資法違反の容疑で逮捕されたことがあります。
現金化という行為が出資法以外にも横領にも該当する可能性があり、クレジットカード現金化が違法だと言われる部分はこの買い取り方式にあります。

現金化の仕方が異なる「クレジットカード現金化のキャッシュバック方式と買い戻し方式の違い」についてはこちらのページをご覧ください。
具体的に出資法違反となる理由や横領にも該当すると言われている理由について解説していきます。

買い取り方式がどうして違法性を指摘されるのか

クレジットカード現金化業者の中でも買い取り方式を採用している業者は、ほとんどの場合、利用者に商品を指定してカード決済で購入するように指示をします。
その後、その商品を業者側が若干安く買い取ることで利用者は現金を手にするのですが、この金額について出資法に触れるとしています。

出資法違反とみなされる理由として1つは買い取り業者の換金率の低さが挙げられます。
例えば、換金率は高い方が利用者の手元に残る現金が大きくなり、利用者がとても喜びます。
そのため相場としては80%前後と言われており、それでも出資法違反を唱える方は多いです。

買い取り方式の違法性

明らかに出資法違反とみなされるのは換金率が50%などのように極端に低い場合で、その場合ですと年利換算すると2000%にもなり、貸金業ではない現金化業者は、貸金業違反として罰することができないため、消費者の利益を守る観点から出資法違反として違法だと結論づけています。

(高金利の処罰)
第五条  金銭の貸付けを行う者が、年百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。
出典元:出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律

さらに見方を変えて別の角度から見ていくと、カードで購入した商品はその代金がカード会社に全額支払われるまでは、カード会社に所有権があります。
つまり代金を全額支払わないうちは、個人の所有物にはならないとみなされます。

現金化業者に買い取りをしてもらうために商品をカード決済した時点では、その所有権はカード会社にあり本来ならば勝手にその商品を処分できないものです。
しかし利用者はそういったことに気付かないで買い取り業者に買い取ってもらい現金を手にします。
この時点でカード会社の商品を勝手に処分したこととなり、横領罪の成立が認められる可能性が出てきます。

横領の罪
第二百五十二条  自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の懲役に処する。
自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。
出典元:刑法

一般的な現金化業者のうち買い取り業者が行っているスタイルは横領罪に該当すると言いたいところですが、正式には完全に横領罪として罰するほどの状態ではないといえます。

なぜクレジットカード現金化に法規制されないのか

こうして法律の目線から見ていくとクレジットカード現金化という行為は本当に法律にすれすれの状態なことがわかりますが、どうして法規制がないのでしょうか。
何らかの動きがあってもおかしくない状態ですが、法規制という形で取り締まる状態には至っていません。
法規制されない理由

出資法違反では問えない事実

クレジットカード現金化という行為は、実際に売買契約の実態があり、商品も動いています。
また金銭の貸付に限りなく近いような印象を受けますが、それを確実に貸付と決定づけるにはあいまいな点が多くあります。
さらに出資法違反の疑いがあるといえますが、どの項目をチェックしてみても、取り締まるという確固たる部分に至るまでには内容が薄いことが挙げられます。

出資法違反ではないさまざまな角度から見れば出資法が広くさまざまな分野に適応となる要素があることから、1番取り締まりやすいかと思うところですが、やはり出資法違反と言う形に収めるためにはまだまだ不十分な状態といえます。

それに加えて、どのような内容であっても契約をするかしないかを決めるのは、原則的に個人の自由の部分です。
この個人の自由の部分というところが大きく法規制を妨げることに関係しており、クレジットカード現金化が売買契約に見せかけた出資法の脱法行為で、カード会社の規約違反をしていても、法律という国家権力が介入するのは微妙と判断することがあります。

この考え方は買い取り方式の横領罪に対しても、キャッシュバック方式の詐欺罪にも同じように用いられ、これまで逮捕された現金化業者は出資法違反での立件に収まるように配慮されています。

クレジットカードの利用規約違反については「クレジットカード現金化が利用規約に触れるリスクと破産法」で解説しています。

現状は利用者の立件を見守っている可能性がある

クレジットカード現金化業者はもちろん、利用者に対しても出資法や横領罪に関係していることは言えるものの、法律を用いて対応できない現状では、いずれは刑罰制裁が必要になると考えられています。
しかし先にも触れたように完全なる法規制がないことや、取り締まるには足りない状況から見て、現状は静観し、これ以上の利用者の増加による多重債務者の増加が深刻化するようなら何らかの対応が取られる可能性があると予測できます。

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